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トリチウムってどうやって作るの?

トリチウムってどうすれば大量に作る・採取することができるのでしょうか?
1稼働原子炉がある場合
2稼働原子炉がない場合

次に稼働原子炉を保有していない国がトリチウムを水爆を作れるほど大量に集めることは可能なのでしょうか?

投稿日時 - 2016-01-07 00:52:50

QNo.9107366

暇なときに回答ください

質問者が選んだベストアンサー

 トリチウムとは原子核内に1個の陽子と2個の中性子を持った水素の同位体の事で、三重水素とも呼ばれます。
 同位体とは、原子核内に存在する陽子の数が同じであっても、中性子の数が異なる原子や原子核の事です。
 天然に存在する水素の殆どは原子核内に陽子が1個あるだけで、中性子を含んでいないのですが、天然に存在する水素の中には0.015%前後の割合で、原子核内に陽子と中性子を1個ずつ含んでいるものがあり、これをデューテリウム或いは重水素と言います。
 原子炉には黒鉛を使って中性子を減速させるタイプと水を使って中性子を減速させるタイプの2つのタイプが大半を占めていますが、その内の水を使うタイプの原子炉を長い間稼働させますと、炉内の水に含まれている重水素の原子核が中性子を吸収して三重水素の原子核に変わる事があります。
 又、普通の水素の原子核である陽子が中性子と結合して重水素の原子核になるという反応も起きます。
 しかしながら、重水素の原子核は、只の陽子と比べると中性子を非常に吸収し難い上に、元々、重水素の濃度も非常に低いため、原子炉内の水から生じた三重水素の濃度は極めて希薄ですので、原子炉内の水から三重水素を分離して濃縮するためには大量のエネルギーを使って水を電気分解して三重水素が僅かに含まれている水素ガスを大量に作り、その水素ガスをこれまた大量のエネルギーを使って液化し、出来た液体水素を何度も蒸留を繰り返すなどといった方法で三重水素の濃度を高めなければならず、その様な方法で三重水素を得るのはコスト的に成り立ちません。
 ではどうするかと申しますと、リチウムという金属元素に中性子を照射する事で三重水素は作られています。
 天然のリチウムにはその原子核内に3個の陽子と4個の中性子が含まれているリチウム7という同位体と、陽子と中性子が3個ずつあるリチウム6という同位体が存在していて、リチウム6は天然のリチウムの中に約7.5%含まれています。
 このリチウム6の原子核が中性子を吸収すると核分裂を起こして、ヘリウム4の原子核と三重水素の原子核が1個ずつ生じます。
 この反応を利用して、リチウム6に中性子を照射する事で三重水素は生産されています。
 それなりの量の三重水素を作るためには、極めて大量の中性子をリチウム6に吸収させねばなりませんので、原子炉の中にリチウム6を多く含んだ物質を入れた容器を置いておき、原子炉内の中性子をリチウム6が吸収した際に発生する三重水素とヘリウムを回収して、蒸留等によって三重水素とヘリウムを分離しています。

【参考URL】
 三重水素 - Wikipedia > 2.2 生成方法
  https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E9%87%8D%E6%B0%B4%E7%B4%A0#.E7.94.9F.E6.88.90.E6.96.B9.E6.B3.95

 リチウム - Wikipedia
  https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%81%E3%82%A6%E3%83%A0


>2稼働原子炉がない場合

には、大量の中性子を作り出す事が出来ませんから、三重水素を大量に作り出し、なおかつコスト的に成り立つ方法はおそらく存在しません。
 原子炉を使わない方法では、作り出す事の出来る三重水素の量は極微量にしかなりません。


>稼働原子炉を保有していない国がトリチウムを水爆を作れるほど大量に集めることは可能なのでしょうか?

 水爆を作るのに、三重水素は必ずしも必要ありません。
 既に述べた様に、三重水素はリチウム6に中性子を吸収させる事によっても作り出す事が出来ますので、リチウム6と重水素の化合物である重水素化リチウム6という物質の塊を円柱の形に加工し、その中心軸にプルトニウム239やウラン235を多く含んでいるウランで出来た棒を差し込んでおき、更に重水素化リチウム6の円柱の表面をウランで包み込み、その外側に隙間が空くほど大きな直径のタングステン合金かウランで出来た円筒を被せておき、その外側の円筒の内側で原子爆弾を爆発させてやります。
 すると、原子爆弾の中のプルトニウム239が核分裂を起こした際に放出される大量の中性子が、外側の筒に当たって跳ね返り、重水素化リチウム6の円柱に集中します。
 その中性子を重水素化リチウム6の中に含まれているリチウム6の原子核が吸収して三重水素の原子核が生じ、その三重水素の原子核が重水素の原子核と反応すると、ヘリウム4の原子核と中性子が1個ずつ生じ、その中性子が更に別のリチウム6に吸収される事で新たな三重水素が作られるという反応が繰り返されます。
 リチウム6からヘリウム4と三重水素が作られる反応が起きる際や、三重水素と重水素からヘリウム4と中性子が作られる反応が起きる際には、どちらも莫大なエネルギーが発生します。
 又その他にも、三重水素と重水素からヘリウム4ともに作られた中性子が、重水素化リチウム6の円柱を覆っていたウランの原子核に吸収されると、ウランの原子核が核分裂を起こしてエネルギーを放出します。
 これらの反応を暴走させて、その際に生み出されるエネルギーを破壊のために使用するのが、俗に水素爆弾と呼ばれる事もある熱核反応爆弾の原理です。
 つまり、重水素とリチウム6、それにそれらに点火する事が出来る程十分な威力を持つ原子爆弾があれば、熱核爆弾を作り出す事は不可能ではないため、必ずしもトリチウムが必要になるとは限りません。

【参考URL】
 水素爆弾 - Wikipedia > 3 爆発の原理
  https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E7%B4%A0%E7%88%86%E5%BC%BE#.E7.88.86.E7.99.BA.E3.81.AE.E5.8E.9F.E7.90.86

投稿日時 - 2016-01-07 02:41:20

お礼

ご回答ありがとうございます。
そもそもトリチウムは必要なかったんですね。

投稿日時 - 2016-01-07 10:45:15

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